惑わしの5days
のん気にそう思った瞬間、ポワッと心が温かくなった。


「えっ?」


ゆっくりと胸のあたりを見てみる。


な、何?今の。


何か熱いものでも服に触れたのかと思ったけど、私が今食べているのは普通のクレープで、熱い要素はどこにも無い。


「気のせいかしら……」


不思議に感じていたら、冴城君が喋り出した。


「なんかさーー、田薮雰囲気違うな」


「え?どういう事?」


パッと自分の胸元から冴城君に視線を戻すと、何だか冴城君の周りにハテナがフワフワと浮いて見える。


「いや…昨日からお前、少し雰囲気変わってね?」
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