惑わしの5days
いきなり告げられた言葉の意味が分からず、私はパチパチと瞬きを繰り返した。


だ………誰?


「岩本君、何言ってるの?自分のクラスメイトにいきなり“誰”って、失礼過ぎると思うんだけど」


私はこの時、岩本君が悪い冗談を言ってるんだと思っていた。


だって岩本君が光に対して“誰?”とか聞く要素なんか、1つも無いもの。


「もーう、悪い冗談やめてよねーー!で、話したい事って?」


ケラケラ笑って受け流す私とは真っ反対に、岩本君の周りのオーラはどんどん硬くなってゆく。


その様子を見てると、何だか笑えなくなって来た。
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