惑わしの5days
音楽室から走り通してヘロヘロしながらも、睦杜ちゃんの後ろの私の席までどうにか歩いて座り込んだ。


私も机に突っ伏し、息を整える。


「えっ?私の彼氏って………元気?栞ちゃん、元気と何かあったの?」


どうにか呼吸を落ち着かせていると、睦杜ちゃんが戸惑い気味の声を投げ掛けてきた。


「睦杜ちゃん……最近岩本君から、何か言われなかった?」


「言われなかった?って……何を?」


「その…“田薮の様子がおかしい”とか何とか、そういう関連の事を……」


「フェッ!?確かに言われたけど、まさか栞ちゃん、元気に…ッ!?」
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