惑わしの5days
パッと下を見ると、冴城君は知らない内にマンガを数冊傍に置いて床に座っている。


「どれでも好きなの読めよ。あっ、それとも先にケーキ食うか?」


「ちょちょちょっ!!マンガだケーキだって……冴城君、図書室で『オレの家で勉強しよう』って言ってたよね!?」


若干パニクりながらストンと横に私も座り込むと、「そうだな」と淡々と返された。


「そうだなって………だったらマンガ読んでないで早く勉強しないと……」


私はアタフタしつつも、カバンを開けて教科書やノートを取り出す。


アッレ!?ペンケースが見当たらないんですけど!?
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