惑わしの5days
「光、マジでどうしたの?今日はアンタの大好きな肉じゃがなのに」


今日家に帰って来てからずっと塞ぎ込んでいる光に、私も遠慮がちに声をかける。


「良かったら私の肉じゃが少し分けようかっ!?」


「………いい。ごちそうさま……」


しかし結局元に戻らないまま、光は食器を下げてしまった。


そのまま光はお風呂場に消え、まだイスに座っていたお母さんとお父さんと私は、顔を見合わす。


「栞、光一体何があったんだ?大好物のお母さんが作った肉じゃが、半分近く残していたぞ」


「さぁ……私にもよく分からないんだよね……」
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