惑わしの5days
理科の先生が一喝すると、瞬時にシーンとなる教室内。


「冴城君、まだ不機嫌直ってないね」


前の席の睦杜ちゃんが、体を捻って私に小声で囁いた。


「そうだね……何があったんだろう」


「確かさぁーー、朝学校来た時は、普通じゃなかった?」


睦杜ちゃんの言う通り、朝登校して来た時は冴城君は普段通りだった。


私が睦杜ちゃんに光の爆弾発言伝えた時も、岩本君とゲームの話とかして楽しそうだったのに……知らない間に不機嫌になっていた。


底抜けにポジティブな冴城君があんなになる出来事だなんて、想像がつかないんだよね。
< 226 / 323 >

この作品をシェア

pagetop