惑わしの5days
「起きてるけど、何?何か用?」


ベッドの上に座り、下半身にだけ布団を掛けた状態で返すと、「入ってもいい?」と聞かれた。


もう夜の10時40分なのにわざわざ私の部屋訪ねて来るって―――何かしら?


気になったけど、とりあえず光を中に招き入れた。


中に入ってきた光はかなり顔をしかめていて、手に何か白い紙を持っている。


「で?何?言っとくけどお小遣いは貸さないわよ!!」


2人してベッドの縁に腰かけて話しかけると、光は気マズそうに目線を左右に動かす。


数秒後、ゆっくりと持っていた白い紙を私に差し出した。
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