惑わしの5days
朝、先に学校に来ていた元気に小声で尋ねると、元気はチョイチョイとオレを手招き。


「こっち」


そう言われてカバンを机に置いて後をついてゆくと、廊下に出た。


2人でお互い無言で、廊下をテクテク歩く。


その間オレの心臓は、バクバクと脈打っていた。


良かった…とりあえず学校来てんだ、田薮……


だけど金曜日にあんな事があったのに、どう接しればいいんだろうか……


こめかみに滲む冷や汗を拭いつつ、1、2分後。


「想兵、田薮あそこにいるけど、ここで暫く待つぞ。いいか?ぜってぇ音や声出すんじゃねぇぞお前」
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