惑わしの5days
ピタリと廊下の曲がり角の陰で立ち止まった元気が指差す先には、確かに田薮の姿が。


「今日とうとう追試だけど、どう?光。受かりそう?」


隣には田薮と同じ位の長さの茶髪を2本のみつあみにした、小早川もいた。


「オイ元気、なんで声かけちゃダメなんだよ」


「いいから黙ってろ。今お前が関わったら、余計にゴチャゴチャした事になるから」


クソ……田薮はすぐそこにいるのに声かけられないなんて、拷問じゃねぇか!!


コイツ一体何がしたいんだよ!


「う~~ん、ちょっと不安はあるけど、まぁ頑張るしかないっしょっ!!」
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