惑わしの5days
リボンやネクタイの緩め方、スカート丈等をチェックし終わった後、2人で洗面所へ。


そこで私は黒のロングのカツラを被り、光はショートのカツラを被った。


私の髪は肩につかない位短いし、光の背中と腰の間まである長い髪を切るワケにもいかないもん。


後からカツラをセットし終わった光が私の真向かいに立つと、お互いに暫く無言になった。


「……私だわ。完璧私」


「なんか…今までに無い位不思議な気分だよ……」


言葉が出てこないのもムリは無い。


なぜなら目の前にいるのは、完全にいつもの制服姿の自分自身だったからだ。
< 43 / 323 >

この作品をシェア

pagetop