惑わしの5days
やはり双子というものはシンクロ率が高いみたいで、私と光は登校するタイミングが一緒の時、十中八九挨拶のタイミングも被る。


「ハイ、行ってらっしゃい!」


小さい頃から度々同じ事が起こるから、お母さんも“さすが双子!!”とか喚く事なく私達を見送った。


一歩外に出ると、涼しい秋の風が私と光の頬を撫でる。


「うう寒い……なんか10月になってから、急に寒くなってきたよね」


「だね………でも夏の暑さが和らいで、私はホッとしてるけど」


いつも私達が使う通学路に、よく似た声が流れ出た。


私達は声も似ているの。
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