惑わしの5days
もしかしたら私が田薮 光じゃないってバレた!?


だから冴城君、こんなにも私の事凝視してんの!?


「あ……あの冴城君……そんなに見られるとどうしたらいいか分からないんだけど………」


“バレたかもしれない”という緊張と不安で、瞬く間に急上昇する私の心音。


まるでオバケ屋敷でいきなりオバケが出てきた時位にドキドキし過ぎて、呼吸がしづらい!!


私は無意識に、イスを少しずつ机から離していた。


「田薮…もしかして、疲れてる?」


「へっ………?」


冴城君の口から放たれた言葉に、一瞬呆気に取られてしまった。
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