惑わしの5days
顔が同じせいで見分けがつかないと言われるのを防ぐ為、私は光と同じ黒髪だけどショートヘアー。


サラサラ靡く光のロングヘアーを羨望の眼差しで見つめながら言うと、光はまたまた唇を尖らせた。


スネると口尖らすのクセだよなぁーー、この子。


「分かってるよ。絶対町谷高校受かるんだから!」


町谷高校とは、光の第一志望の高校。


「じゃ頑張んなくちゃね。私も頑張らないと」


「栞は進学校行ってるから、私より大変だよね……なんか自分が情けなくなってきた」


ズーーンと項垂れる光と慰める私の制服は、別々の学校のものだった。
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