惑わしの5days
焼き魚の身をキレイに食べていた光の何気ない質問に、お味噌汁を口元に運んでいた私の動きが止まった。


その瞬間頭に蘇るのは、冴城君の邪なものは何一つ知らなさそうな、明るい笑顔。


「勉強会は、普通に受けられたけど……」


「けど?何?」


「冴城君って………優しくていい人だよね……///」


「っ!?ちょっ………栞!?」


微かに赤面しながらそんな事を言い放ってしまった姉を見て光がかなり慌てていたなんて、全然気がつかなかった。


私…どうしちゃったんだろう……


プレッシャーでおかしくなっちゃったのかしら?
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