惑わしの5days
私が1人アタフタしていると、冴城君は岩本君と共に私と睦杜ちゃんからさっさと離れていった。


岩本君に怪しみ視線を向けられなくなったのは良かったんだけど、まだ両方の頬がジンワリと熱い。


「し、栞ちゃん……?」


「ハヘッ?何?」


パタパタと手をうちわ代わりに扇いでクールダウンしていると、睦杜ちゃんが瞬きを繰り返しながら私を凝視していた。


「栞ちゃん……まさか………」


「まさか?まさか何?」


「あっ、ううん何でもない……今は余計な事言わない方が、田薮姉妹の為だもんね………」


「えっ?余計な事?」
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