惑わしの5days
冴城君の前で立ち止まった拍子に前のめりになりそうな位の勢いで声をかけると、冴城君はクッと笑った。


「田薮思いっきりボーーーッとしてたな。しかもちょっと眠たかっただろう」


「なっ、見てたの!?」


「見てたっつーかオレも外眺めててふと後ろ見たら、お前がウトウトしてたんだよ」


冴城君の席は、私(光)の席の隣の列の少し前。


あの紙は恐らく自分の席からこちらに向かって投げたのだろう。


なんてコントロール能力だ。


「ムゥゥ…恥ずかしいな……///」


私、光に散々偉そうな事言って、自分もボンヤリしてるじゃない!!
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