ひとつの恋
君
私達が出会ったのは小学生のころ。
私達はまだなんにもわかってない子供だけど付き合った。
まだまだ子供。もちろん続くわけがなかった。
その後すごくきまづくなった。
後悔した。
こんな関係になるなら付き合わなきゃよかった。
中学2年生になった私達は前より少し大人になった。
少しずつ増えていく会話。やっぱり好きだなって改めて感じたんだ。
君も同じ気持ちって知った時すごく嬉しかったよ。
部活で一緒にいれる時間が少なくて。
それでも廊下ですれちがって目が合うだけで幸せで。
目と目で会話して。
放課後ちょっとだけ話して。
夜少しだけ会いにきてくれる君。
すっごく大好きだった。
3年生になって受験で忙しくなっていくなか引退したから帰りはいつも一緒。
すごく幸せだった。
すごく大好きだった。
ずっと一緒にいたいって思ってた。
でもね、だんだん君がくれる愛が重たく感じてきちゃうの。
どんどん君への気持ちがうすれていくの。全部が嫌になってくるの。
なんでかな?
たくさん考えたけどまだまだ子供の私にはわからない。
そんな気持ちでうまくいくわけもなく私達の1年9ヶ月の恋は終わった。
全部全部自分のせいなのに涙が止まらなかった。
そのまま、あの日から私達は一言も話さず卒業。最後に写真を1枚だけ撮った。
あの恋から10ヶ月。ふと写真をみて思うんだ。
あの時、自分勝手な気持ちで一方的に終わらせてしまった恋。
私は大人になれなくて、君だけどんどん大人になっていくのが嫌だったんだ。
そんな自分がみじめにみえて。取り残されてる気がして。でもそんなの言い訳にすぎない。
ごめんね。
一緒に大人になれなくて。
今度は君がくれる愛を受けとめてその何倍も愛をくれる人と幸せになってね。
私には君の幸せを願うことしかできないんだ。