狼と赤ずきん
なんか…胸が痛い。
なんか…切なくて寂しい。
イヤだよ。そんなキス。
仁が耳もとで呟く
「俺意外の男に触られんなバーカ!」
異様に顔が赤くなる。
最近のあたしはおかしい。
「仁に言われる筋合いないし!
何で男子は勝手に無理矢理キスするの!?
もっと他あるでしょーが!」
「はぁ!?てかなに?“他”って!」
えっ…
「そ、それはー…」
「プハッ!!ねーんじゃねーか!
やっぱ華バカだな!おもしれ~」
「バカじゃないし!
仁に言われたくないから。
だいたいあたし50番以内には
入っているんだからね!?
そ~言う仁くんは何位なんですか~?」
無理矢理キスしたんだもーん!
少し意地悪だってしたくなる!
「あー?俺か?5位だった気がするけど?」
オッツ!!!
ご、ご、5位だとぉおおお!?
「う、嘘だよね~仁くん☆」
「はぁ?嘘じゃねーぜ?
前は3位だったし。
てかそんなどーでもいーことで嘘ついても
しょーもねーだろ?」
ど、どーでもいーことですか。
3位は凄すぎ。
サボり魔の仁が
まさかの学年上位組だったとは…