死神のレシピ
「アントニー?」



アントニーの逞しい腕が優しく



そして力強く私を抱きしめていた



「もうミーシャとは
会えないと思ってたんだ
あんな酷い別れ方をしてしまって…

もう一度ミーシャに会いたいって
毎日毎日願ってたんだ…

そして
こうして再び
ミーシャと出会う事が出来た。」



私はアントニーに抱きしめられてドキドキしながら、黙って話を聞いていた



「市場の顔役のロニーさんが
市場の一角を貸してあげるから
屋台をやらないかって
言ってくれてるんだ

ずっと悩んでいたけど
その話を受けようと思う
もう一度頑張ってみようと思う。」



アントニーは優しい目で私を見つめていた



「もう一度頑張ろうと思えたのは
ミーシャのお蔭だ、ありがとう。」



「そんな…私は何も…。」


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