死神のレシピ
でも、男は意外な事を言った



「それを見て俺は
死神も辛いんだなって
思ったんだ。
どんなに辛くても粛々と
任務を遂行しなくちゃ
いけないんだなって。
だから死神を恨む気持ちには
なれなかったんだ。」



男は壁に立て掛けた鎌を手に取って



それを私に手渡した



「君も若いのに
大変な役目を
任されたんだな。
頑張ってね。」



そう言って、私をドアまで見送ってくれた



「また何時でも来てくれ
歓迎するよ。」



「あの…
私ミーシャ。」



「ああそうか。
名前まだ言ってなかったね。
俺はアントニーだ
よろしく。」



アントニーか



なんか不思議な人間だ


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