死神のレシピ
「ねえパパ
これ全部食べていいの?」



「ああ。」



「わ~い!」



男の子は大喜びして最初の一口目を口にした



「パパ…凄く美味しいよ
パパも食べてみて。」



男の子に言われて、死相に満ちた父親は空ろな目で料理を口にした



「・・・!!」



突然、父親の目から大粒の涙が零れ落ちた



「パパどうしたの?
大丈夫?」



「ああ大丈夫だ…
ここの料理が
美味しすぎたから…。」



「そうだよね
凄く美味しいよね。」



男の子は嬉しそうにそう言った



料理を食べ進めるうちに、この親子の死相は跡形も無く消え去っていった



お腹一杯食べた男の子は、いつしか眠りに落ちていた



とても満足そうな寝顔をして


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