死神のレシピ
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「ミーシャ行くよ!」



「い~よ~!」



ダレルは目の前のサッカーボールを私に向かって蹴った



私はそのサッカーボールを足で止め…あれ?



サッカーボールは無情にも私の足の間をすり抜けて、後方に転がっていった



「ごめ~ん。」



私はそう叫んでサッカーボールを追いかける



ダレルはそんな私を見て笑っていた



私達はすっかり仲良しになっていた



一緒に遊んだり



二人で料理を作ったり



寝る前に本を読んであげたり



とても楽しい日々だった



ダレルと過ごした日々は私の中で、とても大切な物になっていた



私は腕時計に目をやった



あ、もうこんな時間だ



「ダレルそろそろ行こうか。」



「うん…。」



ダレルは今までとは打って変って



元気なく返事をした


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