死神のレシピ
私達は手を繋いで歩き始めた



私は相変わらず、黒のパーカーに黒のスカート



手には大鎌



ダレルはといえば天上人の証である白の服に



私が買ってあげたサッカーボールを大事そうに抱えていた



ダレルは地上にいた時は病気がちで、全然運動が出来なかった



だから元気になったら、他の子みたいに青空の下で思い切りサッカーがしたいって



そう言ったんだ



だから私はサッカーボールを買ってあげた



それを見てダレルは大喜びしていた



寝る時も大事そうにサッカーボールを抱えて眠っていた



「今日から学校だね。」



「うん…。」



ダレルはまた、元気のない返事を私に返した


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