心の扉
私が部屋に入ると ドアの前で 足音が止まる…。
気になりつつも 私の手は ドアを開けることを拒む。
だから ドアに耳を近付けて 廊下の話声を聞いていた。
母の声が 聞こえてきた。 「お父さん、ドアの前で 何してるの?」
ドアの前で聞こえた 父の声… 「なんでもないよ」 慌てたような足音を立てて 私のドアの前から 消えていく…。
それから毎日 続いた。
私のドアの前で 止まる足音…。
洗濯物を外に干そうと 自宅の庭に出ただけで カーテンから覗かれている 父の視線…
今、思えば 私はこの時に 誰かに「助けて」って言っていれば こんな人生にならなくて すんだのかなぁ…。
気になりつつも 私の手は ドアを開けることを拒む。
だから ドアに耳を近付けて 廊下の話声を聞いていた。
母の声が 聞こえてきた。 「お父さん、ドアの前で 何してるの?」
ドアの前で聞こえた 父の声… 「なんでもないよ」 慌てたような足音を立てて 私のドアの前から 消えていく…。
それから毎日 続いた。
私のドアの前で 止まる足音…。
洗濯物を外に干そうと 自宅の庭に出ただけで カーテンから覗かれている 父の視線…
今、思えば 私はこの時に 誰かに「助けて」って言っていれば こんな人生にならなくて すんだのかなぁ…。