心の扉
それから私は 母と兄が留守の時は 自宅から逃れた。

駆け足で 家から逃げるように… でも 父が私を追いかけて 私の手を掴んで 離さない…。

「寂しいから 一緒に居ようよぉ」 父がニヤけた顔をして 嫌がる私を 無理に家へ押し入れる

「言うこと聞かないと 殴るぞ キレイな顔が ぐちゃぐちゃになっちゃうよぉ?」

父から脅されても 私は嫌がった。
すると父は 私を殴った…。

私の顔、お腹… 殴る父は もう完全に「父」では なかった。

殴るだけでおさまらない 父の脅威は…

殴られて 弱った私を家へ連れ込み 私の両手を 柱に縛り付けて 私に熱湯をかけた…。

殴られて 叫ぶ気力もなかった…。
でも 私は叫んだ。

誰も家に居ないから 父の心を取り戻したくて ひたすら「お父さん…やめてぇ!!」

父の心に 私の声が届くことはなく 私はびしょびしょに濡れた 服を脱がされ 犯された…。

腰を振り続ける父 私はもう「お父さん」と 呼べなかった…。

他人だと 思い知らされた…。
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