心の扉
それから私は 眠れなくなって 精神科の医師を紹介され 通院することになった。 薬での投薬は 安定剤と睡眠薬。

私の事情を聞いた 主治医は 「児童相談所に話をしたいんだけどいいかな?」 私は頷いた。

覚悟が必要だと 私は思っていた。 自宅に帰ると 父から犯された光景を思い出して 眠れない。 悪夢を見る毎日に 疲れが溜まり始めていた。

母も私を心配して 主治医に相談したところ 児童相談所へ話をすることを 勧められた。

3日ほどが経って 児童相談所の方が 自宅を訪問された。
私の事情を聞くと 「2週間ほど 児童相談所にて預かり 様子を見たい」と 私の担当者が言う。

母もその方がいいと思ったのだろう。

私ははるばる 都会へ行くことになった。

ボストンバッグに 薬と洋服を 詰め込んで 児童相談所の担当者が 私に寄り添い 私は自宅を後にした…。
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