心の扉
私の担当部屋が決められた。 担当の先生は 連休で休みだったため 私は先生と会うことはなかった。

私は 児童相談所の担当者を見送り 私の生活が始まった。

食事の前に 入浴を済ませて 担当の部屋で 私は待機していた。

一緒にお菓子を詰める作業をした ひとりの先輩が 一緒の部屋だったため 親切に接してくれた。
食事の時間になり 寮内に放送が 鳴り響く。 食堂に入り 私は唖然とした。

4才ぐらいの子どもから 高校生まで居て どう見ても 70人は超えていた。

パンフレットでは 40人と書かれてあったので 何だか騙された気分になった。

大勢の中で ポツンと私がひとり 目立っていた。

どうしても 大勢の中に居れなくて 食事中に 私は抜け出してしまった。

私はびびってしまい 部屋で孤立してしまった。

寮の電話を借りて 実家に泣きながら 母と話をした。

「怖くてここに居たくない… 家に居るの耐えるから… 帰りたいよぉ」

泣きながら電話すると 母は優しく 「もうちょと我慢しようね」 私は言葉を無くして ひたすら泣いていた。
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