甘い体
結衣
大学に入って1ヶ月。


友達は一人出来た。


しかし・・・・


なんかパッとせん。


神戸の実家を離れ、東京で一人暮らし。


パッとせん理由は分かってる。



この関西弁。


しゃべるだけで注目される。


この前、遠くの方で”女が関西弁?!”って声が聞こえたし・・・


あかんのかい!


しゃべることでストレス発散してた私にはかなり窮屈な生活。


女の子はみんな気取って見えるし。

男はみんなカッコつけて見える。


関西人はうるさいって固定観念が東京人にあるように、関西人にも東京人の固定観念がある。


はぁ、こんなんで4年もやってけんのやろか・・・・



唯一のクラスでの友達、絢乃ちゃんが休んだ。


授業を一人で受けるのとか寂しいし・・・


後ろの方の席を見る。


あ!私と同じく一人の人発見!


ココは、寂しい一人モン同士仲良くせな!


私はずんずん後ろに上ってその子に近づく。



「隣いい?」

私が声をかけるとびっくりした顔。


私が声をかけたのは女の子たちがヒソヒソ噂してた、クラス一のイケメン、小林優。


「・・・・」

黙ったまま私を見る小林優。
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