甘い体
「イヤ。」
それだけ言う私。
困った顔で首をかしげるノリ。
「好き。」
「うん。」
ほら、好きって言ってくれない。
「ノリが好きっ。」
「うん。」
やっぱり言ってくれないの?
私はこんなにノリが好きなのに・・・・
「や。」
ノリの体から離れようとする。
ノリの腕でそれを押さえつけられる。
「結衣~?」
呆れたような声。
めんどくさくなった?
もう、これで最後・・・・?
「イヤっ!もうイヤ!」
私は大きな声を出した。
ノリはびっくりした顔。
「結衣は何番目?」
「は?」
眉間にしわを寄せるノリ。
怖い顔。
また涙があふれる。
「結衣は何人目?!」
「何言ってんの?」
低い声。
「結衣はノリだけ!ノリしか好きじゃないっ!やだぁっ結衣だけ好きなのはいやっ」
静かになる部屋。
その部屋に、大きなため息が響いた。