甘い体
ノリ
タカに誘われた飲み会で、結衣を見たとき、すごく気になった。
見た目、ふわふわしてて。
栗色の髪で、てっぺんでくるくる巻いてて。
肌が白くて。
かわいいのに、しゃべりだすと声がデカくて。
コロコロ変わる表情。
見てて飽きない。
ニコニコ笑ってたと思ったら急に真っ青になった。
「どうしよう・・・・」
小さい声でボソボソ言ってる。
どうやって帰ればいいんっ
って言ってたっけ?
もしかして迷子?
「帰り道わかんねーの?」
俺が言うと、急にしゅんと椅子に座り、
「だって、東京来てまだ一ヶ月やもん・・・・学校と家の往復しかしたことないし、地下鉄なんか1人で乗ったことないもん・・・・・」
子供みてー。
かわいいし・・・・
で、送っていくことに。
まぁ、遅いし、送っていきたかったんだけど・・・
ふらふら歩くから見てて危なっかしくて。
キュッと手をつないだ。
小さい手。
なんか、手つないでから、緊張して何話していいかわからなくなった。
俺、ダセェ・・・・・
電車の中で一生懸命話そうとする結衣。
恥ずかしい俺は
「次は何?」
なんて冷たく返してしまった・・・