甘い体
「で、うまくいってんの?」
優が俺にグラスを差し出しながら言う。
「え?なんで?」
「いや、最近結衣元気なかったから。」
あ・・・・
「大丈夫。誤解は解けた。」
うん。解けたはず、たぶん・・・
「そっか、ちゃんと話してやれよ?」
「話す?」
「そ。思ってること。全部。」
「・・・・・全部?」
「言わないとわかんねー事多いじゃん?言わなくても伝わってるって思ってても、伝わってないこと多から。」
「何?それは優の経験上のアドバイス?」
そういや、去年の夏、いろいろあったっけ・・・?
「ま・・・そゆこと。」
ちょっと微笑んだ優。
最近丸くなったよな。
雰囲気が柔らかい。
これもひなのおかげなんだよな。
ひなと真面目に付き合いだしてから変わった。
ま、そのお陰で余計モテてるらしいけど。
俺もなってんのかな・・・・
ま。それもいいかも。
彼女に振り回されてるタカとか優とか。
今なら気持ちわかるかも。
大事なものがあるっていいな。
さ、帰ろかな。
結衣待ってるし。