カタチ~shape of love



気がつくと、アキラの部屋のリビングにいた



泣き疲れて眠ってしまっていたようで…ことの他、スッキリしている




いつまでも泣き止まない私を見兼ねて、そのまま何処にも寄らずに真っ直ぐ帰って来たのが…2時間ほど前



目が覚めたときには、アキラの姿はなかった






私が泣いてどうするんだと、反省する…




アキラは、私を責めなかった…




それが苦しくて、どうにもならなかった




いっそ、恨み言のひとつも言ってくれたら…




こんなに涙することもなかっただろう







これから、どうしよう…このまま居ていい訳ないよね





そんなことを考えながら、バルコニーに出た…





なんとなく見上げた空は、冬のせいもあったのだろう





まだ、昼過ぎだというのに…寒々とした灰色に染まっていた






まるで、私の心を写しように…






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