愛というキモチのカタチ。
「ごめん」

「許してあげない。」

「ごめん…愛してるから…」

「ズルい…よ」


その言葉だけで全部許してしまうのに…。


「キスして…彬ちゃん。」

見上げる表情はさっきのような苦しそうなものではなく、真剣そのもので。


「36の男を”ちゃん”付けするな。」


そう言うなり重なる唇。
深く、深く求め合う舌が絡まる。


「このは…」


耳元で囁く声は艶を含んでいて。
その甘いひと時にこのはは意識を手放した。

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