愛というキモチのカタチ。
おはよう。


そうやって玄関先で待ち伏せして挨拶すると、大きな目を一層大きく見開いて、このはは笑ったのだ。


おはよ、彬ちゃん!


あの笑顔だけでよかった。
毎朝待ち伏せて駅まで歩く。
電車内で他愛ない会話をする。

それが、社会人になったこのはとの唯一のコミュニケーションだった。

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