愛というキモチのカタチ。
「俺、言わなかったか?お前を愛してるって。」

「…」


不意に左手に触れた彬の手。


「この指輪、偽物じゃねぇんだぞ。」


そんなこと、知ってる。
でも。


でもね。


「このは。ちゃんと俺を見ろ。」


見上げた彬の表情は笑顔だった。


「そうやって拗ねたお前も愛おしいよ。昨日は本当に悪かった。
止められなかった。久しぶりだったし…お前めちゃくちゃ誘うような顔してた。」


照れ臭そうな顔で謝る彬に。


ポロリとおちた涙。
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