あたしと3人の王子様*





「俺、あんま笑えないから……いつかあんな風に笑ってみてーな」




自分があんまり笑えてないこと、気にしてたんだ……




「でも祥太って、あたしとか遥斗の前では笑えてるよ?」




極力明るく、笑顔で言った




「っ、それは花が……」




「あたしが何?」




「もう家着いたし、じゃーな」




え!? そんなのヒドイよ!




せっかく会話が弾んできたと思ったのにな~




またムスッとしちゃってさ、逃げるし!




「祥太のばーか!」




家に入ろうとしている祥太の背中に思いっきり叫んだ




祥太は手をヒラヒラさせて家の中に姿を消した




< 108 / 289 >

この作品をシェア

pagetop