あたしと3人の王子様*





こちらに歩いてくる颯ちゃんと




小走りで颯ちゃんの横に並ぶ……




女の子




「あれ、だれかな……」




なんでかわからないけど目に涙が溜まってきた




なんだろう……喉の奥がキューってなって、苦しい




「花ちゃん、こっち」




突然ヒロくんが、あたしの手を引き狭い細い道へ連れ込んだ




その途端、目に溜めていたものが次々に溢れてきた




「……」




ヒロくんは何も言わず、あたしの頭を撫で続けた




最初、少しビクッとしたけど、ヒロくんにはかなり慣れたほうだった




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