あたしと3人の王子様*
「花の気持ちは花が大事にしなきゃいけない。花から相手にちゃんと言わないと、伝わるものも伝わらないよ?」
そう言って微笑んだ顔は
さっきの苦しそうな顔じゃなくて
あたしの大好きな颯ちゃんの笑顔
「…あたし、颯ちゃんの笑顔が好き、背中が好き。お兄ちゃんじゃないかも…」
「じゃあ、なに?」
「颯ちゃんはあたしのお父さん!」
「ははっ、お父さんかよ」
こうやって、理想のお父さん像を
颯ちゃんと重ねていただけだった