あたしと3人の王子様*



「私はもう安心だわぁ~♪

3人の誰が花のお婿さんになっても何も心配いらないもの」

「俺なんか、まだ会って間もないのに…そんなこと言っていいんですか?」

「あら、時間なんて関係ないわよ?

大事なのは花を想ってくれる気持ちの大きさ」




時間より、大きさ…




なんかちょっとだけ自信がついた気がした




「あとあの子ね…人に頼らないで自分で解決しちゃう子だから、気にかけてあげて?」

「そばにいてくれってことですか?」

「そうねぇ……あ、花の父親のことは知ってる?」

「はい、祥太から聞きました」




花ちゃんに暴力をふるってた父親




「あの子、そのこと覚えてないらしいから……もし、何かのきっかけで思い出したらって思うと―――」




花ちゃんだって、完璧に忘れてるわけじゃない




俺の手が頭に伸びていくとビクって体が反応する




頭では忘れてしまっていても、体が覚えてるんだ




「そのときは……俺がそばにいます!」

「あらぁ~、うれしいわ♪」




花ちゃんのお母さんはニッコリ微笑んでそう言ったんだ





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