曖昧な関係。

まぁ、別に恥ずかしい秘密とかないはず。

つーか、小さい頃から葵と一緒なんだから、お互いに秘密とかない。

あったとしても、大したことない。

と思う。


でも、唐突過ぎて焦った。

この母親は、何を言い出すかわからない。

で、口が滑った。

ババァって言っちまった‥。

ヤバ過ぎる!


案の定、頬を抓られた。

「いひゃい。
ごめんなさい。
嘘です、嘘。」

葵は母さんの脇で笑っている。

‥後で覚えとけよ。


その上、葵に向かって小声で喋り出した。

「あのね、そうちゃんって実は‥。
‥なのよ?
‥もまだだし。
びっくりじゃない?」

小声で喋っているため、肝心なところが聞こえなかった。

「えー、そうなんですか。
意外過ぎる‥。
まぁ、アタシもなんですけど。」

「あら、女の子はいーのよ。
というか、この子に限ってって感じじゃない?」

ちょっと憐れみっぽい目で見られる。

マジでなんなの?


「お願い。
教えて?」

自分のことなのに、秘密にされるって気持ち悪い。

「ひ・み・つ。
じゃあ、いってらっしゃい〜。」

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