曖昧な関係。
*
んー、体痛い。
また床に寝てるんだけど。
何これ、デジャヴ?
葵が窓開けたんだろうか。
風が気持ち良い。
つーか、アイツらいつ帰ったんだろ。
全く、記憶が無い。
葵もいないし。
風呂?
どーでもいいけど、眠い。
‥ベッド借りよ。
葵が来たら起こすだろ、多分。
とりあえず、体痛いし。
当たり前だけど、葵の香りがする。
そこから記憶は途切れた。
*
うわ、寝ちまった。
かなり爆睡?
あー、まだ暑い。
やっぱ、酔ってんのかな?
目を覚ますともうすぐ日付が変わる頃。
葵は、ベッドに背中をつけて寝ていた。
なんでオレの事起こさねーんだよ。
お前のベッドだろうが。
「おい。」
起こそうとして近づいたら、葵から不意に香りがして‥。
肌からなのか髪からなのかわからない。
甘い香り。
葵の白い肌が見えた。
いつもなら何とも思わない。
この感情は、酔っているから?
「ん‥。そ、う‥。」
そして、オレの名前を呼んだ。
オレの中で何かが切れる音がした。