一目惚れから始まる恋
俺がベースを引いたとき
カツが
『トキマジでベースうまいな
なぁ今年の文化祭俺らバンド組まねー』
って
俺もタクもヤスも
『いいけど…』
ヤスが
『俺キーボード』
タクが
『俺ギター!トキがベースで、カツはドラム!!ボーカルはジュンでよくねぇ!!』
って笑って言って

カツが
『それでいこう!!てか、ジュン歌うまいしいいだろ?』
ってジュンの頭を撫でながら言った


俺複雑…
そんなこと堂々とできて羨ましいけど、俺は、意識しすぎて出来ねーし
マジで羨ましいんですけど…

ジュンが
『いいけどブーイングでても知らないよ…』
って少し不安そうに言った
カツは
『大丈夫!ジュン』
って顔をのぞきこんで
ほっぺを両方の手のひらで
挟んで、ほっぽへをグルグルしてぱっとはなすと、

ジュンは笑顔になって
『もー知らないからね!!』
っておどけて言った


カツはジュンのすべてを知ってる気がし少し胸が傷んで、妬けた…

すねたジュンの治し方も…


全て眩しかった…

でも、1歩前進って感じの俺だな
なんて少し心が暖かかったんだ…
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