一心同体、おれぼっち。
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「おつかれ。まぁ、自業自得ってやつやな。」
ハゲとの昼休憩を終え、やっと生徒指導室から開放された俺を待っていたのは、秀也と昊。
「人生の無駄な時間を過ごしちまったよ!
しかもさぁ、説教がなっげーんだよな。」
「まぁ、お前が悪いから仕方ないやん。」
確かに、そうだけど、な。
「翔和ちゃん、作戦たてるよ!
だから、次の授業はサボるからね!」
「何言ってんの?
俺はたった今、説教くらってきたんだけど……」
ってか、作戦ってなんだよ!
さすがに、放課後まで生徒指導室に通うのは精神的に無理。
「しゃーないよー。翔和の生き残り作戦なんだからさ?」
「自分で言うのもアレだけど、真面目な俺がサボるなんて珍しいでしょ?
しかも、学年トップの秀也まで!
きっと、先生も見逃してくれるよ!」
俺は見逃される要素なしかよ…。
でも、こいつらとなら教師も見逃してくれそうだよな。
「あー、はい。分かったよ。ついてってやるよ。」
「よし!レッツゴー!」
「おいっ、いきなり走るなよ!行き先を言え、行き先を!」
昊が、俺の袖を掴んで走り出した。
目的地が分かっている秀也は、ゆっくり俺らの後を着いてくる。
あぁ、また周りから好奇な視線が………。