一心同体、おれぼっち。



“大変やなぁ”ってため息をつく秀也。


いや、ため息つきたいのは俺だから!


「ちょっとー、翔和!あんたにそっくりな人いない?」


「姉さん!」


突然登場してきた美衣。

昊は美衣のことを“姉さん”って呼んでいる。

前に理由を尋ねたら、“姉さんキャラだから!”って言ってたっけ。


「そうなんだよ、こいつのそっくりさんが現れたらしくてなー。ってか、美衣、よく本人ちゃうってわかったなぁ?」


確かに。俺と偽物を見分けられたのは、こいつが初めてだな…。


「そんなん、分かるわよ!なんていうか、雰囲気が違うし?向こうは、冷淡っていうか、翔和みたいに馬鹿らしさがないの。」


「ひでぇな、美衣。偽物の見方かよーっ。」


< 9 / 34 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop