一心同体、おれぼっち。
“大変やなぁ”ってため息をつく秀也。
いや、ため息つきたいのは俺だから!
「ちょっとー、翔和!あんたにそっくりな人いない?」
「姉さん!」
突然登場してきた美衣。
昊は美衣のことを“姉さん”って呼んでいる。
前に理由を尋ねたら、“姉さんキャラだから!”って言ってたっけ。
「そうなんだよ、こいつのそっくりさんが現れたらしくてなー。ってか、美衣、よく本人ちゃうってわかったなぁ?」
確かに。俺と偽物を見分けられたのは、こいつが初めてだな…。
「そんなん、分かるわよ!なんていうか、雰囲気が違うし?向こうは、冷淡っていうか、翔和みたいに馬鹿らしさがないの。」
「ひでぇな、美衣。偽物の見方かよーっ。」