病める時も、妹を愛すと誓います!
奏斗side
かしゃん
「皿洗い、手伝ってくれてありがとう奏斗。」
「いいよ。暇だったし。」
母さんの皿洗いの手伝いをする。
泡だらけになったピンクのお皿。
優樹菜の食器だ。
今日も、ご飯粒ひとつさえ見当たらない。
「ねぇ奏斗。
まだ優樹菜とおんなじ部屋でいいの?」
「いいよ。」
まじまじと優樹菜の食器を見ていたのがバレたのか、母さんが優樹菜の話題を振ってきた。
「でももう奏斗は高校生、優樹菜は中学生よ?」
「いーいの。俺が一緒にいたいから。」
おどけるように返すと、母さんはおかしそうに笑って言った。
「でもプライベートな点があるでしょ?
優樹菜のことも考えないと。」
「母さんと父さんの部屋が分かれるんだったら考えようかな?」
そう冗談っぽく言うと
あらあら、と笑って返された。
離れたくなんかないよ。
もちろん離したくもない。
優樹菜は俺のだし。
かしゃん
優樹菜の茶碗を手に取り
細かく洗いはじめた。