殺し続ける
親が離婚した当時の夢。あれから何年たったんだろう。
いつから狂ったんだろう

…母さん。
俺は…頑張れてない?


俺は目が覚めたとき、
涙が流れているかと思った。

だが、涙は一滴も
流れていなかった。

俺は時計を見た。
午前6時
今日は休日である。
無駄に早起きしちまった…まぁ、バイトあるし良いか。
俺は起き上がって支度を始めた。
おそらく寝ている親を、起こさないように、そっと動く。
11時から始まるバイトに向けて、早々と家を出た。バイト先はすぐ近く。明らかに早すぎだった。
コンビニで暇を持て余した。立ち読みに徹するものの、すぐに飽きがきた。
午前8時…さすがに 早く出過ぎたな…
俺は、コンビニを出て、普段は夜に行く公園に足を運んでみた。
朝は犬の散歩をする人がちらほらいる。
そう考えていたが、人っ子一人いなかった。
…いや
人っ子一人はいた。
俺の定位置のベンチに少女がいたのだ。
辺りを見回してみたが、少女以外の人間は確認できず、公園には俺と少女だけだと確信する。

「あ…お兄ちゃん…」
俺の姿を見つけて、少女は安堵したかのような表情を見せた。
が、俺が口を開く前に、その表情は曇ってしまった。
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