殺し続ける
髪をつかんで、体を押さえつけて、思う存分酒を飲ませてみようか…
息継ぎもさせずに。
苦しむだろうか
喜ぶのだろうか
酒で窒息死…
本望かもしれない。

ビールの匂いが鼻にまとわりつく。
「臭い」
親が嫌そうな顔で俺を見た。
…てめぇのせいだろ
沸々と怒りがこみあげてくる。
そんな目で俺を見るな。
俺は親につかみかかった。座ったまま親が後ろに倒れた。
俺は親の顔面を鷲掴みし、ガンガンと床に打ちつけた。
憎しみを込めて…
打ちつける。
手には低い振動が伝わり、手の平には親の唾液などが付いたために滑ってきた。


「ぼうっとしてないで、さっさとシャワー浴びてきなさい!はやくどこか行ってよ!臭くてたまらないのよ。ほんっとに頭の回転の遅い子だねェしっかりしな!!」
親が、今度は空になった缶を俺に投げつけてきた。

妄想と現実が混じり合うことがある。気をつけなければいけない。

俺は外に出た。

公園へ向かう。
今日は、あのサヤという少女がいなければ良い。
相手をするのが面倒だ…
だが、少女はそこにいた。
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