俺様なアイツと。
そう考えながら机に向かい、ガリガリと勉強を始める。
えーと…次はこの公式を使って……。
そうやってこの日はずっと勉強していた。
なので、あっという間に放課後に。
「明音ー。帰ろーー」
「あーうん。北斗は?」
「今日、部活の引退会らしーよ」
お…おつかれだね…。
北斗はバスケ部でキャプテンだった。元々、リーダーシップのある北斗。
だから務まるとは思っていたけど、チームメンバーがやんちゃの人が多いもんだからもう大変。
なーんて考えながら波香と話しながら廊下を歩いていた。
そうしたら
「キャーー!本当だ!超イケメンーー!」
「誰か待ってるのかな?」
「まさか彼女!?」
とキャーキャー騒ぎながら盛り上がっている女子達がいた。
「え?何々?何かあったのかな?」
と波香に聞いても「さぁ…」と難しい顔をしている。
見てみたら、下駄箱の周りには女子が溢れかえっていた。
んゲーー。
これじゃ帰れないじゃんかぁ!!
なんてブツブツ言っていたら
「ちょッ…明音!すんごいイケメンがいる!」
「え??」
ポンポンと波香に肩を叩かれ、振り返ったらある一点の場所を指さして頬を赤く染めている。私もそっちを見た。
…ってあの人は……。