俺様なアイツと。
そう言ってスマホの画面を私に見えるように差し出してきた。
アドレス帳?
ここになにかあるのかな?
じっくり見ていたらある事に気がついた。
ナ行のところに見慣れないアドレスが1つ。
『hikaru-n.420basketball@……』
「ひか…る…?」
ってもしかして…
「中園君のアドレスーーー!?!?」
「ピンポーン。まったく、ロックしないから!でもまー、これでつながったわね。『連絡よろしく』はこーゆー意味」
な、なるほど……。
「さすが経験少ないけど知識だけ豊富な子チャンだねー♪」
なーんて。冗談を言って手まで添えたら
「明音?なにか言・い・ま・し・た・か!?」
ヒィィイ!!顔が笑っているのに言葉がすごく怖い!!
「気のせいだよ?……アハハ」
「ならよろしい」
なにがよろしいんだか…。なんて言ったらだめだよね。
「まぁ、とりあえず連絡しなよ?」
へい?
「誰に?」
「中園君に決まってんでしょー!?話の流れで分かんないの!?」
「ご…ごめん。分かったよ……」
波香は今日はすごく怖い気が…。最初はそうでもなかったのにー。
「じゃあね」
「うん、ばいばい」
波香はファミレスに1人残って私は席をたった。
今から石川君とデートらしい…。
なるほど。だからオシャレだったのか!
私はそのままファミレスをあとにした。