運命のいたずら

約束の時間〜斗真〜



「四人分作って欲しい」

誰が来るかは伝えずそれだけを言った

嫌と言わない性格を4月から一緒に三ヶ月もいたらわかるようになる

暑くなり始めた季節の7月
夏休み前だ…

今、伝えなきゃならない理由があった
なおとはわかっていると思う

御曹司の会社説明会…

今まで触れてこなかったがこの説明会に花蓮ちゃんとなおとは出なきゃならない

だから、俺はこのタイミングを狙ったんだ

ピーんポーン

来た

約束の時間だ

「社長…」
焦った様子の花蓮ちゃん

これからどうなるのだろう

「大きくなったな」

「俺たちだけじゃないです。花蓮もです。俺の双子の妹…花蓮も…」

花蓮ちゃんの顔を見れなかった
きっとすごく焦ってるんだろうな…

戸惑いも隠せない…そんな花蓮ちゃんのことも知っている…

複雑だった

自分で仕掛けておきながらすごく不安だ



「ご飯できた?」
焦りを感じた俺のやっと発することができた言葉

落ちつけ…!

「今、運ぶね」

震えてた
かわいそうだと感じた
でも、ここまできたらやらないわけにはいかない


全員がテーブルについた

真実を伝える時がついに…



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